子どもに、本が好きか嫌いかという話をすると、“きらい”とはっきり言う子はあまりいません。その代わり、“面倒くさい”というようなことを言う子は意外といます。よくよく話を聞いてみると、「本を読んでると親がいろいろ言ってくる」から“面倒くさい”というのです。
“静かにしてるからゲームだと思ったら本読んでたのね”という嫌味?を言われた、“途中まで読んで、置いておいたら、片付けろと言われて面倒になった”、“本の話をしようとしたら「あとで」と言われた”などです。
本を1冊読むのに、数時間とか数日かかるものなので、慣れない子は特に、読みかけの本をどうしたらいいのか、自分でうまく調整できなかったりします。そしてタイミングが悪いと、“本を読んだのに怒られた”ということになり“面倒だ”という気持ちになるのです。
しかし、お母さんとしては、子どもが本を机に置きっぱなしにしたら「片付けなさい!」、ベッドの枕元に本があったら「だらしがない!」と言ってしまいます。
ここをぜひグッと我慢したい。本を読み終わるまでは、いったん途中で手の届く範囲においてしまうのは、仕方のないことです。そして、子どもが、本の内容を話し始めたり尋ね始めたりした時には、とりあえずは聞いてあげたいものです。
小学生には、読書感想文の課題もあります。ぜひ、子どもに読ませるだけではなくて、お父さんお母さんも、最近読んだ本について、子どもに話してみてください。面白かった本の内容を人に話すって、実はとても楽しいですよね。(北山あさえ)