いよいよ5月の下旬から定期テスト対策が始まります。定期テストが、評定の決定に大きく関わっていることは周知の事実だと思いますが、今回はそれを利用して、評定がどのように決まっているかを共有したいと思います。
通知表の1~5を決定するのは、通知表の観点別のABC評価を数値換算して、その合計で決めています。パシフィック通信で何度か紹介しているように、昨年度から観点項目が、4つから3つに変更になりました(図1)。つまり、今まで4つに分散されていた評価が3つになったことで、それぞれの評価の比重が大きくなったということです。ですから、「評価が全部Aなのに5にならずに4だった!」ということが起きやすくなっているのです。ある学校では、同じAでもA+とAがあり、Aが3観点のうち2つあると、評定が4になってしまうそうです。
次に3つの観点を詳しく見てみましょう。①知識・技能は、2020年度まで優先順位の3番目と4番目に位置していましたが、昨年度から最重要項目になりました。この観点は、主に定期テストの得点で判断されるので、定期テストの点数が評定を決めるうえで最も大切だと言えます。②思考・判断・表現は、定期テストの応用問題や、授業の発表などで決定されます。この観点でも、定期テストの点数が反映されるので、やはり定期テストは大切ですね。③主体的に学習に取り組む態度は、提出物や授業中の発言によって決定されます。全体の3分の1を占めているので、テストがどんなに良い点数でも、この項目が悪ければ、評定に5がつかなくなってしまいます。逆に言えば、提出物をしっかりと出していれば、1は回避できるのです。
ABC評価と1~5の評定にズレがあるときは、学校の先生に詳細を聞いてみてください。今後の学校での学習活動の指針になります。(白土亮光)