数学の問題があるとします。パッと見たところ解けそうにありません。そんなとき「先生これわかりません」とすぐに質問するのではなく、できるところまでは、まず自分でやってみることが大切です。その問題の直前に載っている例題が似た解き方であったり、学校でその問題を習ったときの教科書のページに使える公式が載っていたりします。


ある高校1年生が「因数分解の問題(ア)ができません、解答を見ても分かりません」という質問を持って来ました。「問題と解答の最初の行(ウ)の間を1行空けてノートに写してくるように」と話しました。

 

「問題と解答の最初の行を見比べてみよう。どうすればつながりそうかな」「うーん。とりあえず展開すればつながるかも」展開してみると(イ)の式を得ることができ、さらに(ウ)の式まで変形することができました。

やってみると、意外と自力でもできてしまうことがよくあります。確かに試行錯誤の結果、上手くいかないこともあります。しかし、その試行錯誤の数が多ければ多いほど、模試や入試の問題へ立ち向かう実力が身につきます。大学は自分自身で学習する場、高校はその準備のための練習をする場です。まず自分で、できるところまでやってみましょう。