子どもがお手伝いをすると、「かえって足手まといで時間がかかるから、やらなくていい」という内容のことを、親から言われたことがある子どもが増えています。たしかに、仕事をしていて、家に帰ってきたら休む間もなくご飯を用意したり洗濯物を片付けたりしていると、日常の家事ではこのように言ってしまうかもしれません。


でも、昔から、家で子どもにお手伝いをさせることが大切だと言われています。今は、ロボット掃除機があるし、料理も時短できるカット野菜や味付け材料が多くなっているし、洗濯機だって食洗器だって洗剤を入れるだけです。私たちが子どもだった頃と比べたらずいぶんと楽になりました。ですから、お手伝いをしなければ、家事ができなければ、という意識も随分変わってきたのではないでしょうか。


では、お手伝いは、何のためにさせるのでしょうか。

お手伝いを通して、親子のつながりを確認し、家族としての役割や貢献感に気づかせるためです。夫婦で協力している家事などを親子でも同じようにやるのです。そういったことを通して、子どもが家庭から外に出れば、学校や地域で周りの人を助けたいと思うようになり、青年期には社会貢献に意識を向け、そして大人になったら新しい世の中を作ることに貢献していけるような人に成長していくのです。


つまり、お手伝いの目的は、心を育てることです。時間がかかるし足手まといなこともありますが、冬休みは、いろいろな行事があり、時間もあるのでチャンスです。ぜひ、いろいろな機会を作って心を育てる種を植えてあげてください。