子どもたちの勉強の様子を見ていると、新しい漢字を覚える時に、今まで習った漢字と共通部分(へんやつくり、あるいは読み方が同じ、など)を確認しながら知識を数珠つなぎに覚え広げて大人をうならせていく子がいます。一方で、一つひとつがバラバラの知識で、苦労して半分も覚えられない子がいます。教えても、共通点を自分では見いだせなくて苦労することもたびたび起こります。


「共通点」は自分で気付いたもので充分で、もっといい共通点があれば考え方を広げる材料にすればいいだけですが、人と違ったり教科書通りでなかったりすると“まちがえた”“はずかしい”と捉えてしまい、勉強への意欲をすり減らす子がいるのです。


主な原因は、「違うこと」は“考え方を広げる、成長につながるいいこと”と捉えるよりも、“叱られたり困ったりする不安”の方が強いからです。


ですから、普段の生活からいろいろと試行錯誤して、共通点も違うところも、たくさん見つけてほしいと思っています。例えば、引出しや本棚を自分で片づけることで練習できます。大きさ・形という分類をする子もいれば、使う場面別に分ける子もいます。使用頻度を重要視する、色がきれいに並ぶように、など整理の仕方は色々です。しばらく使うと、この分け方はうまくない、と考えてまた分けなおす。そういうことをご家庭で積極的に機会を与えて、どんなやり方でも認め合える雰囲気だと楽しそうです。


1月から3月は、学年の終わり、進級準備などの意識が働くのでやりやすい時期です。生活空間の改善も学習知識を増やすのも、ぜひ親子で楽しんで取り組んでください。