丁寧に勉強しよう。

　夏休みは入試の天王山だ。ここを制する人が入試ではかなり有利になる。受験生以外にとっても、夏休みは勉強の天王山だ。なぜなら、夏休みは、勉強を進める人と進めない人の差が、一年で最も大きくなるからだ。進める人は、夏休みの１か月で普段の半年分の勉強を進めたりする。逆に、ほとんど勉強をしない人もいる。それどころか全くせずに夏休みを過ごす人さえいる。夏の間勉強しないということは、これまで学習した内容を忘れていくことである、ということも考え合わせると、１学期の終わりよりも身に付いていない状態で２学期を迎えることになる。そりゃあ差が開くわけだ。

　せっかくの天王山だ。丁寧に勉強しよう。数多くの先輩が、ここを乗り越え、模試の合格率的には厳しかった志望校へ立ち向かう基礎を築いていった。できもしない無茶なことを「根性でやれ！」と言っているわけではない。塾の先生が「これやろうよ！」と言っていることは、よく聞くとすべて、あなたができることばかりのはずだ。できることから、一番効果的なものを提案しているのだから当然だ。それらをひたすら積み上げていこう。

　せっかくの天王山だ。丁寧に勉強しよう。先を急ぐあまり、乱暴に（丸つけテキトー、直さない、くり返さない）勉強すると、せっかくの勉強時間がもったいないことになる。授業を聞いたり問題を解くことを種蒔きだとすると、直したり、くり返すことは、収穫と言える。丁寧に勉強しない（丸つけテキトー、直さない、くり返さない）ということは、
せっかく種を蒔いて芽が出たのに、収穫せずに腐らせてしまうことと同じだ。これはもったいない！！

　せっかくの天王山だ。丁寧に勉強しよう。夏休みは長いので、丁寧に進めると、ゆっくりでも大きく学習が蓄積される。

　夏休みは入試の天王山。

　明けると、空は高くなり秋風が吹き始める。